「そうとは限らないだろう?未来に英雄がいたのなら、彼らが今の時間に召喚されれば年下になる」
正論をいつもの表情で並べる。
時間軸に左右されないで呼び出される彼らは、未来に英雄となっても過去に呼び出されることもあるとは思う。
だけどそれって、クラスはどうなるんだろう?
「そういう英霊に会った事あるの?」
私の質問に、ピクリと眉が動く。
「あるといえばあるだろうな」
反応が気になるけど、未来の英雄には興味がある。
「だが、そういう場合は今の時間に知名度が無いから、カウンターガーディアンとして呼び出されるのだろうな」
「ふうん、詳しいのね」
「今必要なのはそのことではないだろう?怒りは収まったのか?」
怒り?
「ベアナックラーのこと?のちのち士郎にはそう言った事を後悔してもらうからいいわ」
「だから、ベアナックラーと言われてしまうのではないのかね?」
くくっ、と低い声で笑うアーチャー。
本当なら怒るところなんだけど、その笑顔が悪意の無い、本当に心からの笑みだと分かったから、多めに見てあげることにする。
ここで怒ったら、またベアナックラーだとか言われるんだろうし。
それに…精神的に年上なアーチャーに、私はやっぱりからかわれているんだと思う。
もうちょっと、アーチャーのことを知ってから仕返ししてあげよう。



アーチャーと話してる内に怒りが収まっちゃう凛様なのです。
何だかんだいって、アーチャーはやっぱり気障だったりプレイボーイぽかったりするんでしょうね。
ドンファンなわけだし(笑)
士郎がそうなるとは思えな…くはないか、天然で言ってのけるわけだし。
そういう人と言うのは素質があるんですね。