凛が意図的に避けた言葉を理解して再び意地悪な笑みを浮かべるアーチャー。
「そうか…全年齢版だから18禁指定になるようなシーンはないと言いたいのだな?」
「当たり前でしょう?!」
その通りだと肯定する凛だが、策に嵌った事には気づいていない。
「凛、君は魔力補給がそういう行為をしないと出来ないと思っているのかね?」
「え?……あっ」
「私のことは嫌いではなく、そういうシチュエーションを想像したと?」
「あ…う…」
全力で肯定してしまった以上、誤魔化すこともできない凛は真っ赤な顔で俯いた。
「補給するならキスだって、君の血を貰うことだけだっていいはずだろう?」
「そう…だけど…」
ますます俯いていく凛。
「君は…私とそういうことになってもいいと思っているのか?」
「それは…」
ますます赤くなっている頬が、アーチャーの問いを肯定しているようなものだと凛は気づいていないようだ。
「アーチャーこそ、何を期待しているのよっ?私達の意見くらいじゃ内容は変わらないんだから!」
意を決して反撃する凛。だが。
何故かアーチャーは穏やかな笑みを浮かべて凛をみつめていた。
それに驚いた凛は慌てて顔を逸らす。
「君も…同じ気持ちなのだろう?」
「アーチャー…」
「どのように内容が変わったかは分からないが…確認してみればいいことだ」
跪いたままで、笑みを浮かべているアーチャーに、凛も笑って頷いた。
「そうよね、考えてやきもきしてるよりは行動した方がいいわよね」
そんな見てるこっちが恥ずかしくなるような二人が全年齢版Fateを始めて…
どんな反応をするのかは、またの話。
多分、想像通りにあまし補完されないんだろうなぁ…
アーチャーも凛も、自分たちコンビのルートを望んでるんだよなお話でした 。



内緒だよ?