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16.かつての未来、いつかの過去

気がついたら、そこは瓦礫の下。
自分の状況を把握するのに時間を要した。
確か、自分は消えたはず。
消えて、聖杯に取り込まれた…はず。
現存魔力もあまり無い。
アレから一体どれ位の時が過ぎたのか?
それよりもまず、動けるのなら彼女の状況を知ることを優先しなければ。
大切な、自分の主。
彼女は無事だろうか?


しくじった、と思った。
綺礼がそう出るような予感はあったのに、後手に回ってしまった。
イリヤを連れ去られた。
傷は確かに酷いけど、多分…何とかなると思う。
あの綺礼にしては甘いと言うか、止めを刺さなかったというか…。
まあ、そのお陰で助かったわけだけど。
速いとこうちに帰って回復しないと…ちょっと出血量が多いかも。
ああ、意識が遠のくなぁ…でも、言いたい事は言ったし、良いかな。


たどり着いた場所は、因縁というべきなのか…かつての我が家だった。
先に遠坂の屋敷に行ったが、姿が無かったからだ。
静まり返っている屋敷。
生きているものの反応は薄い。
最悪の予感が過る。
バーサーカーに、倒されてしまった…予感。
そんなことはあるはずが無いと屋敷に入り、居間にたどり着くとそこは血の海だった。
壁にもたれ掛かって目を瞑っている我が主。
出血も怪我も酷いことは酷いが、死んでいる訳ではないらしい。
その事実にほっとしつつも、何故ここでこんな姿なのかが気にかかった。
とりあえず、魔術刻印が彼女を生かそうとして動いている以上、ここではなく遠坂の屋敷の方がいいはずだ。
知りたいことは色々あるが、彼女を移動させることを優先させることにした。


気がついたら、遠坂の屋敷の地下にいた。
一番回復する場所に誰かが移動させてくれたらしい。
速いけれど、士郎だろうか?それともイリヤが士郎に指示してくれたとか?
何でも良いけど、ここに連れて来てくれたのはありがたい。
傷も塞がったみたいだし、後は魔力の回復さえ出来れば動けるようになるだろう。
手持ちの宝石さえあれば回復も早かったのだけど、使ってしまったものは仕方ない。
大人しく眠って回復しよう。
まだ少し霞んでいる視界に自分以外の赤い色が移ったような気がしたけど、考えないことにした。
回復すればそれがなんだったのかはっきりするだろうし。

続く