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遠坂さんちの家庭の事情

8

休日を終え、少し動かない頭を抱えながら階下の居間に向かう。
「おはよう、凛」
「おはよ…」
許可が下りたからか、いつもよりも楽しそうに朝食を作っているアーチャー。
うん、その性格は主婦向きだ。
「アーチャー、今日は学校までついて来て」
朝食前の紅茶を運びながら、アーチャーは少しだけ意外そうな表情を見せた。
私は椅子に腰掛けてその表情の変化を見逃さない。
いつもはついて来るなと言っているのだから、よほど驚いたのだろう。
「いいのかね?」
「良いも悪いも私がついて来てって言ってるんだから、四の五の言わずについて来なさい」
「了解した。後でやっぱり無しとか言うのは無しだぞ」
いつもの皮肉を言いそうな笑みを浮かべて頷くアーチャー。
「そんなこと言わないわよ。それよりも、学校で衛宮君と会っても喧嘩吹っかけたりとかしないでよね」
私の言葉にアーチャーが表情をしかめたように見えたけれど、無視しておく。
紅茶を受け取って一口飲むと、一番の不安を口にした。
「姿なんて見せたらクラスの女子になんていえば良いのか分からなくなりそう…くれぐれも姿は見せないでよね?」
先日のことは適当に誤魔化すけれど、今日は多分誤魔化せない。
そこに衛宮君が出てきた日には、きっと勝手な噂に尾ひれや背びれやとおまけがついて収拾がつかなくなるだろう。
ああ、三角関係がとか言われたら桜に合わせる顔が無い。
「凛、その心配は無い。学校にいる間は君の命令無しには実体化する気はないからな」
私の問いに答えながら、朝食を運んでくる。
今日はスパニッシュオムレツらしい。
「それに、君は小僧とはクラスが違うだろう?会うことが無いのなら問題ない」
「そりゃあそうだけど…って、私、衛宮君とクラス違うって言ったっけ?」
「一緒ならばそれなりに会話に出てくるだろう?君との話から察するに、クラスが違うのだと思ったのだが」
変なところで洞察力があるというか…
会話の先を読んでくれると嬉しくなっちゃうけど、こういう時はちょっと困るかも。
「はぐらかされた気がするけど…まあ、いいわ」
「それで、学校についてくるようにと言う事は…聖杯のことに関係しているのかね?」
「ご名答。こないだ、屋上でキャスターが召喚されたでしょう?それを察知して学校に姿を現すかもしれないから、用心のためにね」
そう、念のため。
学校なんていう人の多い場所でアクションを起こすとは思えないけど…。
そんなわけで、私の朝食が終わると、アーチャーと連れ立って学校へと向かったのだった。
ちなみに、私が出かける支度をしている間に朝食の後片付けをしたのはさすがというかなんというか…

学校の校門をくぐってすぐに言葉を発したのはどっちだっただろうか。
「なによ、これ?」


続く