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遠坂さんちの家庭の事情

2

始業よりも三十分も早く到着して、優雅に待つ。
いついかなるときも優雅に。
それが、遠坂の家訓だから、いつだって忘れないように行動している。
最近はアイツに振り回されて守れていない時があるようにも感じてるけど。
そんなことを考えながら廊下を歩いていたら、前から生徒会長が歩いてきた。
柳洞君とは中学からの付き合いだけど、彼は私をかなり敵視している。
まあ、生徒会がらみでいろいろあったから当然だとは思うけど。
「む、遠坂」
「おはよう、柳洞君」
長年親しんだ優等生の顔で挨拶をする。
そうしたところで彼は私のことを知っているから意味はないけど、他に誰かいた時の事を考えると、その方がいい。
実際、今朝は後ろに誰かいるようだし。
「朝から貴様の顔を見るとは縁起が悪い」
「あら、ずいぶんないいようね?私、いつもこのくらいには来ているんだけど」
露骨に嫌そうな顔をする生徒会長・柳洞一成。
とても分かりやすい、いい人なんだろうけど。
からかって楽しんでるの、本人は気づいていないかもしれない。
「一成、授業に間に合うように終わらせるんだろ?」
生徒会長の後ろにいる人物が声をかける。
私じゃなくて、柳洞君に。
「ああ、そうだったな、衛宮、待たせて悪い」
柳洞君の後ろにいたのはクラスは違うけど、私が知っている人物だった。
「おはよう遠坂。早いんだな」
柳洞君を上回るお人よしとの噂がある人物。
向こうは高校での面識しかないんだろうけど、私は高校で会う前に会っている。
正確には一方的に私が知っているだけだけど。
「おはよう、衛宮君。あなたもね」
彼は家で頻繁にその名前が出ることを知らない。
アーチャーがその名前に反応することを知ってから、からかうときには頻繁に出てくるのだ。
二人は備品か何かを直して歩いているらしく、忙しそうに去っていった。
途中で柳洞君が遠坂に関わるのはよした方がいいとか、色々言っていたようだけど。
後でまた突っついてあげようかな。
教室に入り、いつもの授業が始まるのを待つ。
大体は予習・復習をして待つことになるけど、今日はそれどころではなかった。
アイツを言い負かす方法を考えていたから。
どうやったら家事を辞めてくれるだろうか?

そんなことを考えつつ授業を受けていたら、いつの間にやら昼休みになっていた。
今日も屋上でご飯を…と考えたところでお弁当を忘れてきたことに気づいた。
仕方ない、購買でサンドイッチを買って来ようか…と考えていると。
「遠坂さん、呼ばれてるよー」
入り口付近にいたクラスメイトから声がかかった。
「ありがとう」
にこりと微笑んでお礼を言う。
入り口まで行って見て、待っていたのは桜だった。
「桜?どうしたの?」
「姉さんにお客様が来てるんです、昇降口まで来てるんですけど…」
客。その単語を聞いて、嫌な予感が過った。

続く