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遠坂さんちの家庭の事情

17

はっきり言って、昨夜のアレは忘れようと思う。
ほら、アレよりも深刻な相手がいるし、やる事もある。
それに。
アレの名前を出すと、セイバーが超がつく位に不機嫌になるので、もう名前は出さないことにした。
あの後は…私はアーチャー連れて帰ってきて、今後について話し合いをして。
金ピカについてはセイバーの前で名を出してはいけないと話し合い…寝ました。
悪夢なら覚めないかなーなんて思ったのは内緒。
そんな事があった夜、見た夢は父さんの夢。
父さんが聖杯戦争に出かけて…帰らなかった、あの日。
初めて頭を撫でてくれたあの日が最後になった。
そんな夢を見たのは金ピカが父さんの名前を出したりしたからだ。
まったく、遠坂凛ともあろうものが感傷的になるなんて。
「凛、紅茶がはいったが」
「ありがとう、今行くわ」
自室で今後の対策用にと魔術書を見ていたら、違う事に気を取られてあっという間に三時。
いわゆるアフタヌーンティの時間だった。
つかの間の休息というか、悪足掻きというか…。
アーチャーは精力的に家の事を終え、満足げに見えた。
現実主義だから、効率よく出来る方がやるとか言っていたけれど、絶対に趣味だと思う。
そういえば、アーチャーと同じく家事が得意な衛宮君も必要に迫られたからやっているとか言いつつ楽しそうだったっけ。
最近の男共は家事が好きなんだろうか…?
「丁度スコーンも焼けたところだ。どうした、凛?ぼーっとしているが」
ぼーっとしたくもなる。
どこの世界にきちんとアフタヌーンティ用意するサーヴァントがいるのよ。
「む?スコーンはお気に召さなかったかね?」
「そうじゃないわよ。これから問題てんこ盛りなのにスコーン焼いてる余裕があるって事に感心しただけ」
ほんと、賞賛に値する。
「なんだ、そんな事か。遠坂の家訓は何時の時も余裕を持って優雅たれ…ではなかったかね?私はそれを実行してみたまでだが」
まるでそれが当たり前のようにアーチャーは言うから、私は驚いてしまった。
確かにそうだけど、それをアーチャーに押し付けたつもりはない。
なのに…アーチャーはそれを当然のように受け入れていた。
「そ、そうだけど…のんびりしろってことじゃないからね?」
「分かっているよ。それよりも…私に聞きたい事があるのだろう?」
そう。昨日の金ピカの話で思い出したこと。
私は黙って頷いて席に着いた。
出された紅茶を一口飲んで心を落ち着ける。
「父さんは…あなたを聖杯戦争のサーヴァントに選ばなかったのよね?」
「ああ。君の父上が聖杯戦争に赴いた直後に私は君を守るように命じられたからな。別の、聖杯を依り代にしたサーヴァントを召喚したんだろう」
「そのサーヴァントに心当たりは?」
もし父さんがアーチャーを選んでいたら。
生きて帰ってきたのかもしれない。
けど、それは過ぎた事だ。
私はアーチャーを選んだ。
他のサーヴァントなんか召喚しようとも思わなかった。
だって、アーチャー以外考えられなかったから。
「心当たりか…サーヴァント自体を見たわけではないが、蛇の抜け殻を持っていた記憶はある」
蛇の抜け殻。
それがサーヴァントの召喚に必要なもの?
そんなものに縁のあるサーヴァントなんて…

続く